『既存井戸』を活用した地中熱ヒートポンプで
『既存ハウス』のイチゴクラウン温度管理(クラウン冷却)設備導入により
収穫期間の延長と収穫量UP及びランニングコストの削減を目指した事例を紹介♪
地中熱ヒートポンプを導入するメリット
●天候に左右されずに季節を問わず安定した熱源を供給可能●空気式ヒートポンプが適さない寒冷地においても問題なく使用可能
●従来の半分以下のランニングコストで運用できる
●既存井戸が活用できる
●井戸水利用の場合は、水資源も同時に利用可能
●イニシャルコストに補助金が活用可
イチゴのクラウン冷却(温度制御)を導入するメリット
●花芽分化の促進・中休みの短縮により、高値の時期に収量増
●冷却効果により、1果重が増加。また、果実が大きくなる
●収穫期間の早進化及び延長が可能 年間の増収と作業が平準化
●温水により、草勢が維持され増収
●ハウス内温度を低くでき、燃油代を節減
●増収・高値出荷の増加及び安定出荷により、経営が安定
※クラウン温度管理によるイチゴ増収と光熱費削減方法については、⇒過去BLOGで解説しています
導入先
埼玉県熊谷市「いちごファームkumagaya」 様 (観光イチゴ農園)
○既存井戸 30m (揚水量 50L/min)
○既存農業ハウス 間口8m×5連棟×奥行36m (軒高3.2m)
床面積 1440㎡
導入概要
・既存井戸を活用した地下水熱利用空調システム
(オープンルーフ)
・いちご栽培用ハウスのクラウン冷却、培地加温用として導入
・既存井戸+熱交換器+データロガー盤+エアハンドリングユニット
※H27年度 埼玉県地中熱補助金
※モニタリング機器稼働中
導入設備
(暖房能力:11 [kW] 冷房能力:9 [kW] )
・制御盤(データーロガー含む)
・各種センサー類(温度センサー/流量計/電力量計)
ユーザー様の声として紹介させています
ボイラー設備が既にある既存の農業ハウスへの導入ということで
新設時よりメリットは低くなるものの
・クラウン冷却による収穫期間の延長
・クラウン冷却によるイチゴの実の品質(大きさなど)をコントロール
・冷暖房費の削減(ランニングコスト削減)
・収穫量UP
を目標として設備の導入を行いました。
更に予想していなかった更なるメリットもありました
・定植時期にクラウンを冷却し定植率UP
・定植率UPによる定植時の植え替え作業コストの削減
※クラウン温度管理によるイチゴ増収と光熱費削減については、
効果と手法について⇒過去BLOGで解説
施設園芸による冷暖房費はとても大きな負担ですよね。
実際、農場でもヒートポンプは毎日稼働していました。 (表の赤は暖房運転。青は冷房運転)
ボイラー加温のみの施設園芸では出来なかった農業手法が可能になったことがわかりますね
下の表の実際の消費電力の推移からも、
地中熱ヒートポンプが稼働していることが分かります
システムの簡易化と中間期利用のため、地中熱だけのシステムではなく
地中熱源HPと空気熱源HPを組み合わせたタイプのヒートポンプシステムをおススメしています。
(埼玉県への提出データより)
上記の、地中熱源と空気熱源を合わせた消費電力が、実際に使用した消費量電力量です。
信州大学の実証試験(農林水産省「革新的技術緊急開発事業」平成26年~27年度)
『地中熱HP』『空気熱源HP』『灯油ボイラー』で
『地中熱HP』『空気熱源HP』『灯油ボイラー』で
エネルギー使用量を比較した実験では
空気熱源ヒートポンプに対し、およそ40%
灯油ボイラー熱源に対しては、およそ90%
というような大幅なエネルギー削減効果が実証されています
地中熱の方が効率が良いのに、ハイブリットタイプを選定したのには理由があります
地中熱だけではなくと空気熱源のヒートポンプのハイブリット運転で運用するメリット
CORONA社HPより
ハイブリットにすることにより
地中熱源と空気熱源の双方のメリットを活用するだけでなく
その他の機器を減らし、全体のシステム簡素化が可能になります。
その他の機器を減らし、全体のシステム簡素化が可能になります。
では、実際の機器はどのようなものでしょうか?
詳しく説明を……と思いましたが少し長くなりすぎてしまいました。
残念ですが次回に続きます!
次回、
いちごファームkumagaya」 様 ⇒HP
※観光農園営業中のハウス内の見学も可能ですが、事前に弊社まで連絡頂ければ幸いです
(株)アグリクラスター公式ホームページは
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